こんにちは。めがね税理士の谷口(@khtax16)です。
先日会社を設立してみたのですが、会社設立freeeというサービスを使ってみたら、金額も安く2週間で会社が設立できました。
なので今回は会社設立の流れと、次回会社設立freeeの操作説明とに分けてご紹介していきたいと思います。
クラウド会計ソフトのfreeeが提供しているサービス。
「5分でできる最も簡単な会社設立」というキャッチコピーのとおり、画面の手順どおりに進めていけばお手軽に自分で会社をつくることができます。
ただ今回の記事でまとめた内容は事前に決めておく必要があるので確認していってくださいね!
会社設立freeeの操作支援も行っておりますので、『単発ご相談プラン』からご相談ください!
目次
会社設立までの流れと、設立する方法3つ
「そうだ、会社でも設立してみよう」
ある日そう思い立ったあなた。
そんなときには、以下の3つ方法があります。
- 司法書士に頼む
- 行政書士に頼む
- 自分でやる
まず会社を設立する流れから、順次説明していきますね。
会社設立の簡単な流れ
会社を設立するときの流れは、簡単に言うとこんな感じになります。
- 定款(ていかん。会社の決まりをいろいろ定めたもの)をつくる
- 自分の銀行口座に、資本金(※)以上の金額を入金する
- 入金後、通帳のコピーをとる
- 登記(とうき。会社が生まれたことを世間に知らしめること)の書類をつくる
- 法務局に持っていく
- 不備がなければ登記完了!(=会社誕生!)
という感じですね。
なんで自分の銀行口座に入金するの?
「なんで自分の銀行口座に入金するの? 会社の口座に入れなくていいの?」
と思ったそこのあなた。というか私が税理士業界に入ったころ、この疑問を抱きました。
まず登記をして初めて会社が生まれる(世間に認識される)ので、登記をしてからじゃないと銀行口座もつくれないんですね。
でも「資本金としてちゃんとこれぐらいのお金は実際に持ってるよー」ということを証明できないと、お金もないのに1億円の会社をつくることもできてしまいます。
なので、法務局(お役所)に「ちゃんとお金があるよ」という証明をするために自分の銀行口座に入金する必要があるのです。
(※)しほんきん。会社の種類によっては出資金とも言います。いまは1円からでも会社がつくれますが、実際に1円とか1万円とかだと銀行口座がつくれないことがあるので注意しましょう。
⇒会社の種類については『法人とは - なんで住民税とられるの?』へ!
司法書士に頼む
次に会社を設立する3つの方法です。
一番メジャーなやりかたがこの司法書士にお願いする、というもの。
後述しますが、登記まですべてワンセットでしてくれるので一番楽です。
行政書士に頼む
行政書士に頼むのもアリです。インターネットで検索するとよく出てきますね。
こちらも楽は楽ですが、行政書士は登記をすることができません(法律でそう決まっています)ので、
- 登記を自分でやらなくてはいけない可能性がある
- 提携の司法書士にやってもらえることもあるが、別途お金がかかる可能性がある
というデメリットも一応頭に入れておきましょう。
自分でやる
「自分でできるの?」と思うかもしれませんが、「弁護士に依頼する裁判」も「税理士に依頼する会社の決算の申告」も本来は自分でやるものなんです(本人がやれないものはない)。
でもあまりに複雑だったり、不備があって逆に損をしたりすることがあるので、これらの専門家に頼むことが一般的なんですね。なかにはどちらも自分でされる方もいます。
でも会社設立ぐらいならそう複雑ではありませんし、次回紹介する会社設立freeeを使えば簡単にできます。
(このサービス、司法書士さん行政書士さん的にはふざけんな、って感じなんですかね^_^;)
ただやっぱり自分で登記に行くなど手間はかかるので、手間はかかるが一番安い、のが自分でやる方法だと言えます。
⇒会社設立freeeの記事『自分で会社つくれるもん!会社設立freeeで実際に会社つくってみた』
事前に決めておくべき12のこと
だれかに頼む場合であっても、自分でつくる場合であっても、会社をつくるにあたって決めておかなくてはいけないことがあります。
一覧にすると、
- 株式会社にするか合同会社にするか
- 設立の時期
- 会社の名前(商号と言います)
- 会社の住所
- 役員になる人(社長一人でもOK)
- 事業の目的(要は「不動産業」とかの業種)
- 資本金をいくらにするか、株式会社なら何株にするか
- 決算の時期
- 公告の方法
- 届出に記載する電話番号
- 役員になる人の印鑑証明書をとっておく
- 会社の実印を買っておく(意外に重要!)
という感じです。それぞれ簡単に解説しますね。
株式会社と合同会社のちがい
まず株式会社にするか合同会社にするかが一番重要です。
『法人とは - なんで住民税とられるの?』という記事で会社の種類についていろいろ解説しましたが、実際に検討するのは株式会社と合同会社だけで十分。
その2つの違いとしては、
- 株式会社 ⇒ 設立の費用が高い(約20万円~)が、信用もある
- 合同会社 ⇒ 設立の費用が安い(約6万円~)が、「合同会社ってなに?ちゃんとした会社?」と思われる可能性がある
という感じですね。
図にするとこうです。
たとえば飲食店などのように、会社の名前がそれほど表に出ない場合は合同会社でも問題ありません。
逆にBtoBの仕事のように会社名が前面に出て、営業になんらかの影響が出るおそれがある場合は株式会社にしておいたほうが無難、という分け方が一般的です。
なお、特に社長=株主の会社であれば、「合同会社から株式会社に変更する」ことも、「株式会社から合同会社に変更する」ことも後からできます。
一度決めたら変えられないわけではないのでご安心を。
(会社名などすべての項目を変えることができます。お金と手間はかかってしまいますけどね)
設立の時期、会社の名前、会社の住所
これは基本的にそのまんまですね。
ただ『決算日はいつがいい? 気をつけるべき点3つ』にも書いたように、設立日は1日を避けたほうが数千円税金が安くなります。
住所は事務所などを借りるのであればそこで、なければ社長の自宅などになります。
(社長の自宅はどちらにしろ登記をして世間一般に公開することになります)
役員になる人
上にも書いたように社長一人でもOKです。
あたり前ですが、ほかに役員になる人がいるなら事前に承諾を得ておきましょう。
また、ほかに出資してもらう人(資本金を出してくれる人)を株主と言いますが、「株主は必ず役員にならないといけない」わけではありませんのでご注意を。
(相談に乗ってもらう等してお給料を支払うのであれば役員になる必要があります)
事業の目的
「事業の目的」というと堅苦しいですが、要は「不動産業」とか「コンサルティング業」とかの業種です。
これはする可能性がある事業はとりあえず盛り込んでおくとよいでしょう。
(次回紹介する会社設立freeeでは見本がたくさん出るので、それを見て決めてもいいかもしれません)
資本金をいくらにするか、株式会社なら何株にするか
これもそのままですね。
何株にするかは面倒なわりに「株主=社長」の場合はそれほど問題にならない部分ですが、経験的には1株につき1万円で設立することが多かったです。
また、「発行可能株式総数」はその10倍、が多いですね。
言葉がまぎらわしいのでざっくりまとめると、
- 発行する株式の数(発行株式数) ⇒ 設立にあたって発行する株式の数
- 発行可能株式総数 ⇒ 将来的に発行可能な株式の最大の数
という意味の違いがあります。
それと明確な目的がないかぎり、資本金を1,000万円以上にするのはやめておいたほうがいいです。
1年目から消費税を納めなくちゃいけなくなるからです。
また、上にも書いたように、いまは1円からでも会社がつくれますが、実際に1円とか1万円で会社をつくると銀行口座がつくれないことがあるので、せめて低すぎず高すぎずにするように注意しましょう。
少しでも不安がある場合は『単発ご相談プラン』にてご相談いただければ、適切な金額をアドバイスいたします!
決算の時期
1年目2年目で半年の売上が1000万円いかないようであれば、一番長い期間でも大丈夫です。
(たとえば11月につくるなら、10月を決算にする)
後日変えられるので後でもいいのですが、そのほか戦略的に決めたいときは『決算日はいつがいい? 気をつけるべき点3つ』を参考にしてください!
公告の方法
これはいろいろ考え方がありますが、私ならとりあえず官報という方法をおすすめします。
届出に記載する電話番号
これは書類に不備があった場合にかかってくる番号です。
電話に出れないと登記が終わらないので、きちんと出られる番号にしておきましょう。
役員になる人の印鑑証明書をとっておく
役員になる人は印鑑証明が必要になります。
取りに行くのは法務局に申請に行くまでで大丈夫ですが、もしまだ登録自体をしていないようなら市区町村へ行って実印を登録しておきましょう。
(こちらは個人の印鑑です! もし実印がない方は会社のものとあわせて早めに買っておきましょう)
会社の実印を買っておく
こちらも意外と重要で、私はこれを忘れていたため登記に少し時間がかかりました(^_^;)
登記をするときには会社の実印もあわせて登録しますので、必ずご用意を!
(次回紹介する会社設立freeeの入力のときに、提携する業者さんからも買えますが、多分自分で用意しておいたほうが安いです)
会社設立の流れのまとめ
というわけで、
- 会社設立の簡単な流れ
- 会社を設立する3つの方法3つ
- 会社を設立するのに事前に決めておくべきこと
をまとめました。
会社設立freee(フリー)の具体的な操作手順についてはこちらをクリック!
⇒『自分で会社つくれるもん!会社設立freeeで実際に設立してみた』
会社設立freeeの操作支援も行っておりますので、『単発ご相談プラン』からご相談ください!