こんにちは。めがね税理士の谷口(@khtax16)です。
「今年は想定より利益が出そう!」
「今年は経費が思ったより少ない・・・」
12月も近づき、そんな悩みをお持ちの方に、今回は経費活用のアイデアの一つとして広告宣伝費をご紹介したいと思います。
『なんのために節税をするのか? 目的をもう一度思い出そう』でも書いたように「税金を減らしたいから」という目的でむりやり経費を使っても、節税する前よりもお金は出ていってしまいます。
ただいざ税金を考えたときに「こんなに税金払うのか・・・」と思う気持ちもまた正直に言ってわかります。
なのでそういうときに建設的な費用、将来の売上につながるような費用なら、利益との兼ね合いを考えながら使うのも私はアリだと考えています。
(特に「株主=社長」の中小企業の場合)
特に今回ご紹介する広告宣伝費、目的も明確ですし私は結構気に入っています。
いろいろ紹介していますので、すでに利用している方にも「そういえばそれがあったか!」と思ってもらえましたら幸いです!
目次
広告宣伝費の種類8つ
といってもこれは活用のしかたそのものにテクニックがあるわけではないので、一つのアイデアとして「広告宣伝費もあるよ」というのをお知らせする程度になってしまいます。
なので節税というよりは「経費活用法」という感じですね。
(注意したほうがいい点については後述しますね)
それと「広告宣伝費」というのは勘定科目でよく見られる名前なのですが、要は宣伝のための費用ということ。
経費は少ないに越したことはないのですが、未来への種まきのために必要な経費というものもまたあります。
そんな広告宣伝費をいくつかご紹介しましょう。
Web広告
最近はかなり取り組まれている方も多いWeb広告。
Web広告は種類も非常に豊富で値段もピンキリですので、目的と資金に合ったものを選択して「とりあえず出しておくか」と考えてみてもいいかもしれません。
- リスティング広告
- アフィリエイト広告
- メール広告
- Facebook広告
- Twitter広告などなど
業界紙への広告
いわゆる全国紙などに広告を載せると、取引先の方などとの話のネタにはなりますが、いかんせん金額が大きい(^_^;)
大手新聞社だと何百万もかかりますから、業種にもよりますが費用対効果を考えなくてはいけないでしょう。
そんなときにおすすめなのが業界紙への広告。
たいていの業界は業界紙を出していますから、そこへの広告ならだいぶ安く済みますし、訴えたい層に絞って宣伝することができます。
雑誌への広告
業界紙への広告に似ていますが、雑誌への広告も考えられます。
こちらも業界特有の雑誌というのは必ずありますから、業種によってはなかなかの効果が得られるのではないでしょうか。
DM(ダイレクトメール)
ダイレクトメール、直接郵便などで商品やサービスの宣伝をする方法ですね。
ダイレクトメールが有効な業種の方は、もともと取り組まれていることのほうが多いですが、この機会にやったことのない方が検討されるのも、いままでと違うアプローチができて思わぬ成果につながるかもしれません。
チラシ
チラシの活用はされている方とされていない方が結構ハッキリ分かれるので、まだしていない方は一度考えてみてもいいかもしれません。
- 自分でつくって自分で配布する
- 代行業者に頼んで配布してもらう
- 新聞の折込チラシで配布してもらう
など、こちらも資金に応じていろいろ方法を選ぶことができます。
交通広告
電車やバス、タクシーなどの交通機関に広告を載せることも考えられます。
乗り物の中のどこに貼るかだけでもかなりの種類がありますし、中だけでなく、駅構内のボスターやホームから見える看板、バス停の広告など種類は非常に豊富。
電車が比較的高いようですが、バスも路線によってかなり金額の差があるようです。
TVやラジオへのCM
大手新聞社と同じくTVのCMとなるとかなりの予算を覚悟する必要があります(^_^;)
が、ラジオならTVに比べれば低予算でできますし、お客さまの話を聞いているとやっぱり未だにこれらのメディアの影響力というものはすごいです。
制作などにも時間がかかるので、今回の趣旨からすると決算に間に合わない可能性もあるでしょうが、選択肢としては有力なものの一つです。
(おまけ)求人広告
これは直接的に会社や商品のPRではありませんが、従業員を増やす予定ある会社さんでは求人広告を出すのも一つです。
それなりに金額もかかりますので、もし採用を考えていて資金に余裕があるなら、余裕があるうちに計画的に進めていきましょう。
ただしエージェントから紹介してもらう完全成功報酬のタイプだと、採用が決算に間に合う必要がありますのでくれぐれも注意しましょう。
広告宣伝費を節税に活用する場合の注意点
上に挙げたように広告宣伝費は種類が豊富にあるので、資金やビジスネモデルに合った広告を選べるのが大きな魅力です。
ただ注意点もありまして、
- 広告が出る時期を基準に考えなくてはいけない
- 現金商売だと効果が出るのが早すぎるかも
の2つを挙げておきます。
広告が出る時期を基準に考えなくてはいけない
まちがって認識されている方が非常に多いのですが、広告宣伝費にかぎらず費用というものはお金を払ったタイミングは関係ありません。
あくまで経費として落とせるのはそのサービスを受けたタイミング。
宣伝のための費用なら、決算までにその広告が掲載されたり、チラシを配ったり、CMが流れたりしていなくてはなりません。
定額の費用で、同じところに何年か継続して掲載するタイプの広告なら一年分まで費用にできる可能性はありますが、基本的に「お金を払ったタイミングは関係ない」ということは覚えておきましょう。
(詳しい条件は今度書きますね)
いずれにしても早めに利益を把握して早めに動くのが肝心、ということです。
現金商売だと効果が出るのが早すぎるかも
今回検討している目的はあくまで「想定よりも利益が出ているから、余裕のあるうちに将来の売上に貢献する活動をしていこう」というものです。
なので契約をして、実際の仕事をするまで(終えるまで)に一定の時間かかる業種が一番見合う効果が出るのですが、現金商売だと、
- 広告を出す
- お客さん来る
- ウハウハ
と効果が出るのが早すぎて結局さらに利益が出る、という可能性はあります。
(とてもいいことなんですが)
上にも書いたように広告宣伝費を活用したい場合は早めに動くことが肝心。
だからこそ早く効果が出過ぎるようならタイミングや宣伝のしかたにひと工夫してみましょう!
まとめ
というわけで、
- 広告宣伝費の種類8つの紹介
- 広告宣伝費を節税に活用する場合の注意点
- 広告が出る時期を基準に考えなくてはいけない
- 現金商売だと効果が出るのが早すぎるかも
についてまとめました。
広告は「あの会社調子がいいらしい」「こんな商品もあるんだ」と、知らない人はもちろん知っている人にもいろいろな面を見せることができます。
経費に悩んだときには一度いろいろな方法を検討してみましょう!